としサバ
 「おい、保、汚い事しやがって」
 「こっち、来い」


 4人組は保を公園に連れて行った。

 「僕が何をしたというんだ」

 保は4人から逃れようとしてもがいている。


 「叩いたらあかんぞ。いまこいつに傷を付けたら、停学になるかもわからへん」


 石田が3人を必死で止めた。


 「ほんなら、どうして仕返しするねん」


 山川が困った顔をしている。


 「せや、ええ考えが閃いたわ。ええなあ。お前ら、保をベンチに座らせろ」


 石田の命令で3人は、保を無理やりベンチに座らせた。

 「何、すんねん」

 山川が尋ねた。


 「ハサミ持ってへんか」
 「これでええか」


 今井がカバンの中からハサミを取り出し、石田に渡した。



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