としサバ
 「おいしい。やっぱり日本酒が一番おいしいわ」

 女将はするめを肴にコップ酒を飲んでいる。

 信彦はコップに7分め位の酒を一気に飲み干した。

 不安が少し和らいだように、信彦は思えた。


 「今日は金曜日だろ。土日結婚と言ったのじゃなかったか」
 
 「泊まれば、土曜日になるでしょう」

 「泊まるつもりか」
 「いいでしょう」

 「そりゃ、いいけど。ただし、ベッドは折り畳みがひとつしかないぞ」

 「それがいいのよ」
 「女将には、まいったよ」

 女将はシャワーを済ませ、信彦のパジャマに着替えた。
 ベッドを開き、女将を先に寝かせると、信彦はシャワーに行った。


 「早く来てね」


 女将の声がした。

 信彦がベッドに入ると、ギギギィーとベッドのきしむ音がした。



 
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