としサバ
 雫は歩に別れを告げると、台所に行った。

 台所では、母親の緑が夕食の準備をしていた。


 「ママ、手伝うわ」
 「あら、珍しいわね」

 「今日は、なあに」
 「肉じゃがと茶碗蒸しよ」

 「わあ、嬉しい。肉じゃがって大好き。私は何をやればいいの」

 「そうね。では、雫にはじゃがいもの皮をむいて、4つに切ってもらおうかな」

 「OKよ」


 そう言って、雫は包丁でじゃがいもの皮をむき出した。

 雫は料理が好きで、幼い時から母親の手伝いを時々はしていたので、じゃがいもの皮むきは、慣れたものだった。



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