としサバ
 「じゃ、学校の屋上から飛び降りるつもりだったけど、低い場所に変更するよ。それなら、いいでしょう」

 「それでも、大丈夫かな」

 「吉岡君は上から私が合図を送るから、まず警察に電話して。次に・・・」

 「待って、メモるから」


 保はカバンの中からノートを取り出すと、番号を打って、メモに取り始めた。


 「いいわね」
 「いいよ」

 「次に、先生方に私が飛び降りるって急いで報告して」
 
 「わかった」

 「それから、誰でもいいから、マット、ネット、テントなど、下で私を受け止めるものを用意してもらって。私は上で時間を稼ぎ、用意が整ってから、飛び降りるから。これなら、いいでしょう」

 
 雫が保の同意を求めた。



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