としサバ
 パソコンを閉じ、ポットの熱湯をカップうどんに注ぎ、パンを焼き、信彦はそれらをデスクの上に置いた。


 「久し振りにテレビでも見るか」


 信彦はカップうどんが出来るまで、テレビを見るつもりでいた。


 リモコンでスイッチを入れると、小学6年の女生徒が自殺するシーンをテレビは生中継していた。

 今にも校舎の4階付近から、飛び下りようとする女子生徒が、テレビの画面に映し出されている。


 「最近のテレビは、女生徒の自殺シーンまで見せるのか」


 信彦は呆れながらテレビを見ていた。

 飛び下りる直前、女生徒が大声を上げた。





 「私は死神なんかじゃない。女狐よ。メッキーよ」





 「ええ!!!」 



 信彦は耳を疑った。





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