としサバ
 前に行き、身を乗り出して、信彦はテレビの画面を見詰めていた。


 テレビでは、女生徒が飛び下りるシーンをビデオで再現して見せていた。




 「まさか!! でも、間違いない」




 信彦は女生徒の顔をまじまじと見詰めた。その顔には、見覚えがあった。

 その顔は、阪神梅田駅で見掛けた、ジャガーの耳としっぽを付けたあの可愛い少女だった。





 「あっははは、あっははは、あっははは・・・」





 信彦は思わず笑い出してしまった。





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