としサバ
 葵はみちる、リンに目配せすると、手拍子をし出した。


 「姉パンツ、姉パンツ,姉パンツ」


 「死神、死神、死神」



 「姉パンツ、死神、熱愛中」
 「姉パンツ,死神,熱愛中」
 「姉パンツ,死神、熱愛中」


 3人は手拍子をしながら、これらのセリフの合唱を始めた。

 雫は葵を睨み付けると,黒板の前から言った。


 「この落書き、先生に見せてもいいの。あなたたちが気違いみたいになって、姉パンツ,死神、熱愛中って合唱していると言ってもいいの。あなたたち、即刻退学処分よ。それでもいいの」

 3人は雫に圧倒されたのか、シーンと静まり返った。


 雫は大きく息をすると振り返り、落書を大きな弧を描くようにして消し始めた。


 その時、保が黒板に向かって駆けて行った。







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