としサバ
 「自分でするって、いったい何をする気」

 「それを今考えているところ」

 「キリマンって甘いわね」
 「砂糖より、ずっと甘いわ」

 「そうかなあ」

 「就職も出来ないのに」
 「どうして自分で経営が出来るの」
 「悪い事言わないわ」
 「我慢強く就職先を探してみたら」

 「余計なお世話だよ」
 「自分の面倒ぐらい自分で見るよ」

 「あら、そう」
 「私がこんなに心配しているのに」
 「もう、知らない」

 「心配をしなくてもいい」
 「僕だって真剣に考えているから」


 「・・・」


 「メッキー怒ったの」


 「・・・」


 「ごめん」
 「僕が悪かった」
 「謝るよ」


 「・・・」


 それ以来、メッキーから、メッセージは返って来なかった。

 信彦は仲直りをしたかったが、メッキーへの連絡先がわからない。


 もうこれで、メッキーとの会話も終わりかもしれない。
 そんな不安を抱きながら、信彦は現実へと帰って行った。





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