としサバ
 雫はメールを見てあきれ果ててしまった。そして、関西の人間を敵にまわした事を後悔した。


 (あの人たちは、何だってする)


 雫は敵のすごさに圧倒されそうになった。そして、気を取り直すと、親友の美里に話し掛けた。


 「美里はあのメールを見て、どう思った」
 「ひど過ぎる。あれじゃ、まるで週刊誌のゴシップ記事よ」

 「私、葵たちから嫌がらせを受けているの。知っていたでしょう」
 「知っていたけど、ここまでひどいとは思ってもいなかったよ」

 「吉岡君がお姉さんのパンツをはき間違えて,皆にいじめられているものだから、私が注意をしたら、この始末よ」

 「よく、やるわね」

 「いつの間にか、私と吉岡君がいい仲になってしまって。何も無いのに婚約よ。私、信じられない」

 「先生に言ってやったら」

 「そのつもりよ。美里、私に力を貸してくれない。このままじゃ、私死んでしまいそう」

 「いいよ。私で出来る事なら、何だってするよ。だから、あの人たちに負けないで」


 「ありがとう。私、絶対に負けないから」


 雫は美里の優しさが、涙が出るほど嬉しかった。






 
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