としサバ
 その時、信彦が会話に割って入った。


 「待たせたな」


 「遅いじゃない」
 「何をしていたの」
 「私が変な男に絡まれているのに」

 
 「ごめん」
 「いいや うるせえ」

 「何よ」


 「おんどれ」
 「警察を呼ばんかい」

 
 信彦は咄嗟にドスのある言葉を選んだ。

 
 「最近の警察はネット上のトラブルにも」
 「すぐに来てくれるちゅう話や」
 「電話したろか」


 「本当に待ち合わせかよ~」
 「こんな所で」
 「よくやるよ」


 「早く出て行かないと」
 「警察を呼ぶわよ」

 
 「分かったよ。今出て行くよ」


 バイク野郎は、やっと出て行った。



 
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