としサバ
 「本当は・・・」
 「本当は兵庫県よ」

 「キリマンは」


 「僕は・・・」



  
 「僕は大阪だよ」




 「ワオー!!」
 「こんなのってあるの」



 「運命かもしれないよ」

 「よく言うね」
 「でも 近過ぎるよ」
 「やっぱり 逢うのはよそうよ」


 「先ほど 指きりしたの覚えている」


 「覚えているわ」
 「東京とか 九州なら逢ったわよ」

 「よく言うよ」

 「そうね」
 「近畿地方以外なら 逢えたと思うわ」
 「でも 大阪だけは駄目よ」
 「自宅から1時間以内で行けるのよ」
 「逢える訳ないでしょう」


 「メッキーは指切りをしたのに」
 「守らないの」


 「それでも 逢うつもり」
 「約束だからね」


 「まいったな」
 「わかった。わかったわよ」
 「逢えば いいのでしょう」


 雫は仕方なくキリマンと逢う事を決意した。




 
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