としサバ
 雫は大きく深呼吸をした。

 気が少し静まると、雫はプリンターに紙を入れ、印刷をクリックした。

 プリンターの緑のランプが点滅する。

 暫くすると、ゴトゴトゴトゴトゴト・・・という音と共に、葵のブログが少しずつ、少しずつ出て来た。

 それは、雫には、葵が舌を出しているように見えた。

 印刷されたブログを、雫は証拠の一つとして残しておこうと思った。


 「お兄ちゃん、入るよ」

 雫は葵のブログを印刷した用紙をビラビラさせながら、歩の部屋に入った。


 「また、何かあったの」
 「さすが、お兄ちゃん、占い師みたいによく当てるわね」

 「それは、なあに」
 「ブログよ」 

 「誰の?」
 「葵はブログを書いてるの。そこには、何て書いてあると思う」

 「早く見せてご覧よ」
 「はい、感想聞かせてよ」


 歩は熱心に葵のブログを見詰めている。


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