Secret Prince[短篇]
「あー!!どうしよう!!」
次の朝、完璧に回復した裕二を横に私は1人で悲鳴を上げる。
「留年…絶対留年…」
「…お前、そこまで馬鹿なの?」
ネクタイを締めながら
私を見る裕二。
アンタのせいだろうが!!
「…留年したら」
べーっと舌を出して
裕二に背を向ける。
そんな貴方から言われた言葉。
「俺が嫁に貰ってやるよ。…これで安心だろ?」
「…ば、ばか!」
にやっと笑うその顔。
私をすぐに虜にする。
…それもいいかな
なんて思ったのは裕二には内緒。
「…どっちにしろ、最後は俺がお前貰うけど。」
「もう、いい加減に…」
「本気だから。」
怒ろうとしたけど
もう無理。
貴方のその顔。
本当反則。