Secret Prince[短篇]
「近距離まで近づいて良いっすか?」
「ぅわ…」
そして、まだ赤く染まる私の頬にそっとキスを落とし、優しく頭を撫でてくれた。そして……甘い口付けをくれた。
怒ってなかったの?
私と一緒にいれなくて
拗ねてただけなの?
ねぇ、それって…
「ゆう、好きだよ」
「…知ってる。」
すごくすごく
嬉しいことじゃない?
がしっと私の手首を掴む。
そして見下ろして言うんだ。
「風呂がダメならここなら良いわけ?」
「そ、そういう意味じゃない!」
「…んなこと、そんな顔で言っても意味ないけど。」
んなっ!
そんなこと言ったって…
つかまれた手を退かし、
体勢を整えようとする私。
「逃がさないって言っただろーが」
「きゃっ…」
が、許されず同じ体勢へ。
裕二は言う。
「好きすぎて、どうしたら良いか分かんないんだよ」