Secret Prince[短篇]
「やっぱ帰…」
「らねぇからな。」
やっと駐車場が見つかり、車を止める。
隣には頬を染める彼女。
「降りないの?」
「…う、うん!降りる!」
シートベルトに手を掛け、降りる準備を始める。
プールということもあって、長い髪を上のほうで束ねている梨華。
それを見て思い出す俺。
あ…
忘れてた。
「梨華、」
「え?」
振り向いた梨華の横に手をつく。
人通りが激しい駐車場。
「何?」
「…まさか今日プール来るとは思わなかったから、」
ちゅっ
梨華の首に顔を埋める。