Secret Prince[短篇]
「ん?」
「し、しない!」
そう言っている間に、どんどん壁紙に追い詰められる。
どうやら、スイッチがONになったらしい。
「…シないとかヤラシー」
「そ、そういう意味じゃないからっ」
どんっ
ひーっ
これ以上後ろ下がれないしっ!
「な、キスしよ。」
さっきは嫌って言った癖に。
首を軽く傾け、どんどん近くなる裕二の顔。
反射的にぎゅっと目を閉じる私。
ちゅっ
軽く唇が触れる。