Apasionado!2~俺様社長様の甘い誘惑~
「恭介さん、何、ご機嫌を悪くしてるんですか?」
俺の顔を覗き込んで
「別に機嫌悪くねぇよ」
云えるか!
「恭介さん」
「ん?」
「あの、そのCD買うんですか?」
俺が選んだのはクラシックのCD
「あ、あぁ」
「あの~」
「ん?」
「そのCD、私が買ってもいいですか?」
「えっ?」
顔を少し赤らめて
「たまには恭介さんにプレゼントしたいです」
俺にプレゼント?
……
…
俺、女にプレゼントされるって…考えたらコイツ以外には無いな。
過去の女達は、俺から貰って当然って感じで。
コイツは結構、俺にプレゼントをするのが好きみたいだ。
――
―
て、俺、今までろくな奴と付き合ってなかったな。
ま、本気で付き合ってなかったし。
俺、やっぱサイテーだな。
「恭介さん」
「あっ」
「どうしたんですか?あっ、やっぱり私が買っちゃ駄目…ですか?」
ショボンとしてる。
「あ、いや。じ、じゃあ買ってくれるか?」
「はい」
嬉しそうにとびきりの笑顔で…
……
…
あ~俺と一緒なんだ。
俺がコイツにプレゼントして喜ぶ顔がみたいように、コイツも俺の喜ぶ顔がみたいんだ。