Apasionado!2~俺様社長様の甘い誘惑~
「あの頃に戻るって…戻りたいのか?」
「えっ?」
「結婚したのを後悔してるとか」
な、何を云うんですか!
「恭介さん、そんなこと云ってないじゃないですか」
お蕎麦が運ばれてきた。
「と、とにかく食べましょう」
「クククク…ほんとにからかいがいがあるな」
「知りません」
「あ~悪かった。機嫌直せ」
「……」
「志織」
「…はい」
「ん」
お蕎麦を食べ終わり、お店を出る。
「で、この次は何処だ?水族館か?」
車を発進させ
「ブーッ!残念でした」
「じゃあ何処だ?」
「それは着いてからのお楽しみです」
暫く走って
「此処か」
「はい。展示はこの間のとは違いますが」
5月に来た時は『不思議なアート展』だった。
「今日はカレードスコープ展らしいですよ。きっと綺麗ですよ」
「カレードスコープ?」
「万華鏡です」
「万華鏡…じゃあ最初からそう云え」
怒られた。
手を引っ張って会場へ―
「わ~色んなのがあるんですね」
万華鏡って、あの筒のやつしか知らなかったけど、ほんとに形、大きさなど様々だ。
手に触れて見ることが出来るから楽しい。
「綺麗ですね」
「…あぁ」
「今日来て正解ですね」
「……」