Apasionado!２～俺様社長様の甘い誘惑～

「はい…あ、お父さん…は、はい…あ、ありがとうございます。はい…じゃあ、お休みなさい」


携帯を切って


恭介さんも切ったみたい。


「恭介さんのお父さんからでした」


「ん、俺の方はお袋だ」


「お母さん？」


「あぁ、珍しく誕生日おめでとうだってさ」


「えっ？」


「今までそんな電話もらったことない」

家族でお祝いとかしないのかなぁ。


「お前、親父とお袋にメールしたのか」

「あ、はい」


「それを見て二人共感激したらしい」


へっ？


「何て送ったんだ？」


「何てって…」


「ん？」


「い、いや、『今日は恭介さんの32回目の誕生日です。32年前に恭介さんを産んで下さってありがとうございます』って」


誕生日ってそういう日だよね。


生まれてくれてありがとう


両親に、産んでくれてありがとうって…