Apasionado!2~俺様社長様の甘い誘惑~
車はホテルに着いて―
パーティー会場へ
わぁ~大勢いる。
「子猿」
「はい?」
いくら小声とはいえ、こんな所で『子猿』は止めてほしい。
「傍離れるんじゃねえぞ。迷子になったら面倒だ」
ま、迷子って…
「分かったな?」
「はい」
お子様じゃないんだからね。
――
―
だけど社長の云うことが正解だった。
あちこちと挨拶ばかりで、ほんとに迷子になりそう。
秘書として、記憶しておかないといけないことも多いし。
いつ、ご飯食べられるんだろ。
――
―
はぁ~
ようやく挨拶回りが済み、やっと食べられる。
う~ん やっぱり一流ホテルね、美味しい。
……
…
あ、あれ?
社長…
わぁ~綺麗な女性達に囲まれてる。
さすがイケメンね。
――
―
ああいうのが社長のタイプなのかな?
社長の彼女さん達、美人だってのは知ってるけど、電話で泣き言か怒鳴り声しか知らないからどんなタイプかは知らない。
ふ~ん
華やかな美人が好みなのかぁ。
逆立ちしたって私には無理だなって…
私、何考えてんの。
……
…
『俺の傍を離れるな』って云ったくせに。
嘘つき!