Apasionado!2~俺様社長様の甘い誘惑~
其の四
いつまでもこんなとこにいるわけにもいかない。
買い物に行かなくっちゃ。
恭介さんが心配する。
だけど…足が動かない。
心が痛い。
何もなかった振りした方がいいの?
でも恭介さんの顔が見れないよ。
恭介さんを信じてるのに、心が痛むのは、何処かで疑ってるから。
はぁ~
…ぅん?
顔を上げると
「恭介さん」
「こんなとこで何をしてるんだ?」
「……」
「ん?」
「な、何で恭介さん此処に…」
「買い物は済んだのか?」
「あっ、まだです。こ、これから」
ブランコから立ち上がり
「買い物…行って来ます」
恭介さんの顔を見れない。
「志織」
「……」
「家に帰ろう」
「……」
「ん」
私の肩を抱き寄せて
「泣くなら家に帰ってから泣け」
「…ゥ…ゥゥ…」
「帰ろ」
家に向かって歩き出した。