Apasionado!2~俺様社長様の甘い誘惑~
「楽しんで頂けてますか?」
「えっ?」
声のする方を見ると
あっ、この人は、この◇◇社の人だっけ。
確か営業の課長さんとか。
若くして課長さんってことは遣り手さんなんだな。
優しそうな結構イケメンさんだし。
「盛会ですね」
「お陰様で…あ、何か飲み物は如何ですか?」
「いえ、充分頂いてますから」
「そうですか。藤倉社長は…あぁ、相変わらずモテますね」
「そうですね」
「あのような男前の社長の秘書というのは如何ですか?」
如何ですかって云われても
「普通です。社長は厳しいですから」
「確かに…仕事で妥協は許さない人のようですね」
「はい」
「じゃあ、社長を見てぼぉっとなることも」
「ありません。そんな暇があったら仕事をします」
「ハハハ…だから続いてるんですね」
「えっ?」
何のこと?
「藤倉社長の秘書がよく代わるのは耳に入ってます。なのに、ここ一年以上代わってない」
「凄い情報網ですね」
「ハハハ…私は営業ですからよくお宅へ伺ってますので」
そういうことか。
――
―
う、うん?
な、何?
今、ぞぞっと寒気が!