Apasionado!2~俺様社長様の甘い誘惑~
「い、いや…」
「さっさと話せ」
ヒェ~ 怖いよ~
「め、珍しく…秘書が続いてるんですねって…」
「はぁ? えらくうちの事に詳しいんだな」
片眉が上がってる。
これは、ご機嫌の悪い証拠。
「はぁ。営業だから、社に出入りしてるからだと」
「喋りな男だな。子猿」
「は、はい」
「あんまりアイツにかかわるなよ」
「はい?」
ど、どういう意味?
「男の喋りは信用ならん。お前をたぶらかしてうちの情報を得ようとしてるのかもしれん」
「……」
そ、そんなもんなの?
で、でも私…そんな情報なんか持ってないわよ。
「分かったな」
「は、はい」
「アイツとは付き合うなよ」
「い、いや、別に付き合うとか…」
何でそんな話しになるの?
「分かんねえだろ。アイツが付き合おうとか云ってくるかもしれん」
「い、いや、それはないと思いますが」
「世の中には物好きもいるかもしれん」
な、何か…凄い云われ方だな。
「分かったな?」
「はい、分かりました」
「ん」
何か変な話し。
――
―
その後タクシーで送ってもらい家に帰った。
今日の社長、どうしたんだろう?
いつもと ちょっと違ったな。
【高藤志織 side 終】