Apasionado!2~俺様社長様の甘い誘惑~
中華料理店で―
子猿も腹減ってたんだな。
猛烈な勢いで食ってる…って
俺なんか眼中に無しかよ。
俺と一緒に飯食う女で、こんなにがばがば食う奴は初めて見た。
――
―
飯がある程度済んで
子猿にさっきの男が何を話してたかを聞く。
何か云い辛そうに…
迫られたか?
無理に聞き出すと
何なんだよ?
俺がモテるとか、俺と一緒に仕事をするとぼぉ~とするかとか…
子猿は、ぼぉ~としてる暇ないと
確かにそうだけど…
俺を男としては意識してないってことだよな。
それはそれで…腹立たしい。
俺、どうしちまったんだろう?
子猿にアイツとは絶対に付き合うなと釘を刺しとく。
子猿とアイツが一緒にいるだけで不愉快だ。
子猿を送り届けて家へ―
何か酒でも飲まないとやってられねえ気分。
ほんとに俺…どうしちまったんだ?
【藤倉恭介 side 終】