Apasionado!2~俺様社長様の甘い誘惑~
「でも社長も高藤と呼びにくいのか、今度は『お前』って云われてます」
「『お前』って」
「何と呼ばれても返事出来るようにしないといけませんね」
高藤…何て健気な奴なんだ。
BuBuBu
「あっ、失礼します…はい。……はい、すみません。すぐに戻ります」
携帯を切って
「恭介か?」
「はい。では失礼します」
「うん。手を取って悪かったな」
「いえ」
ドアを開けて出て行こうとした時に
「高藤」
「はい」
「子猿を卒業出来てよかったな。恭介に一人前と認められたんだぞ」
「は、はい。ありがとうございます」
嬉しそうにニッコリ笑って出て行った。
恭介が高藤を認めたか。
ってより…
もしかしたら…
アイツ、高藤に惚れてんじゃねえか?
高藤も『子猿』と呼ばれなくて何か寂しいような…
恭介を意識しだしてるのかな?
「水野」
「はい」
「あの二人」
「えぇ」
「これから面白くなるな」
「そうですね」
【黒崎誠 side 終】