Apasionado!2~俺様社長様の甘い誘惑~
夕食を終えて
今晩、花火大会があると教えてもらったので、散歩を兼ねて見に行く。
ドォーン―バッバババ
ちょうど始まったところだ。
「わぁ~綺麗ですねぇ」
打ち上げ花火が海に映えて…
海風も心地よく
隣の恭介さんを見ると、穏やかな顔をして花火を見ている。
「ん?」
恭介さんの腕に腕を絡ませて
「どうした?」
「何でもないです」
「フッ 変な奴」
絡ませていた腕を解き、肩を抱き寄せてくれた。
恭介さんの香り
何だか安心する。
――
―
花火が終わって
「戻ろうか」
「はい。…あのぅ」
「ん?」
「て、手…つ、繋いでも」
恥ずかしくて俯いてしまった。
「今日はどうしたんだ?ん」
私の顔を覗き込み
手を握ってくれ
「やけに甘えただな」
「たまには…甘えたい…です」
「フッ」
「甘やかして…下さい」
「いつも甘やかしてるけど」
へっ?
顔を上げて恭介さんの顔を見ると
優しく笑っている。
そのまま手を繋ぎ…
旅館に戻った。