Apasionado!2~俺様社長様の甘い誘惑~
「恭介さん、どうかしましたか?」
俺の視線を感じたのか顔を上げて
「何か珍しい物を見るみたいに」
何か珍しい物
確かに、志織の腹に赤ん坊がいると思うと不思議だ。
「ん、何でもない。じゃあ行くか」
「はい」
朝飯を済ませ旅館を出る。
玄関で松山に
「今回はありがとな。お陰でゆっくり出来た」
「ゆっくりしてもらえたならこちらとしてもありがたい。志織さん、また来て下さい」
「ありがとうございます」
女将である優子が
「今度は三人で来てね」
へっ?
志織も優子の顔を見てる。
「藤倉君、志織さんを大事にしてあげてよ。今が一番大切な時だから」
「優子さん」
「お前、何で?」
「藤倉君、伊達に子供を二人も生んでないわよ。それくらい分かります。あなた達男と違ってね」
「……」
「ハハハ…」