Apasionado!2~俺様社長様の甘い誘惑~
土曜日
約束の時間は、3時
家に向かう車の中で
「社長」
「ん?」
「あ、あまり」
「あまり…何だ?」
「は、はい、あまり」
「はっきり云え」
はっきり云えって…こ、怖いよ~
「ん?」
「は、はい。あまり仏頂面はしないで下さい」
「……」
「そ、それと言葉遣いにも気をつけて下さいね。認めて貰わないといけないんだから」
「……」
「あっ、それと」
「まだ、あるのか?」
「……」
「ん?」
「こ、怖いんです」
「怖い?怖いって何が?」
車を路肩に停めて
「俺と結婚することか?親に反対されることか?」
私の方に向き、肩を掴み
「ん?」
「分からない…だけど、何か怖いんです」
「……」
「社長と結婚出来るのは嬉しいです。家の親も多分、反対はしません。で、でも…あまりに急に全てが進んで…だ、だって…あの変な訳の分からないプロポーズから、わずか二週間ですよ」
「訳の分からない変なプロポーズって」
呆れたような顔してる。
「プロポーズをお受けしたらしたで、すぐ結婚って普通ありえないです」
「ありえないって…じゃあ、いつ結婚すんだよ?俺は、確かにお前が欲しい。だけどな」