私の恋愛条件
─仁side─
試合終了のホイッスルが鳴り響く…───
終わったのか?
長い長い最後の試合が?
みんなが泣いていた。
『負けた?』
この俺があいつに…─
2-1で。
この長い長い時間、ずっと俺は何してたんだ?
『くっ!』
『ドンマイ!次があるだろ?な?』
チームの副キャプテンが、俺に笑顔でふるまってくれた。
なぜだ?
『負けたのに…』
『負けたからなんだ?
強いからなんだよ?
負けたから、次がある。
勝てば自分にできない事がわからなかったはずだ』
『え?』
『だろ?
行ってこい、ライバルだったんだろ?』
なんで…─
なんで知ってるんだよ!
俺しか知らないはずなのに。
『それくらい知ってたぜ!
見てりゃわかる』
『直也…ありがどな!』
俺は光舞のもとへ走りだした。
─仁side─ E N D