私の恋愛条件
─光舞side─
あいつ、気づいたのかな…?
鈴空が引っ越しするなんて聞いたら、多分黙っていられないだろ。
俺は夕日を眺めながら、鈴空に言われた事を思い出した。
珠蘭が鈴空に告白した日だった。
『光舞、珠蘭を頼む』
『はぁ?』
鈴空がそう告げた。
珠蘭と付き合ってんのに、なんで俺に…そう思ったんだ。
『俺、1ヶ月後千葉に引っ越す事になったんだ…』
鈴空は俺を見た。
『でも、珠蘭に告白されたんじゃないのか』
珠蘭はどうなるんだよ。
お前の事がずっと好きなのに。
あいつの気持ちはどうなるんだよ!!
『断ったよ。
本当はOKだけど、ちょっとしか一緒にいられないからな』
鈴空…─