小さな豆子は霊能力者!? ―マイ・プレス―

「おい、大地~、
 俺の話、真面目に聞けよぉお~」

「うっせぇーなぁ、
 ピーピー騒ぐなよ、お前は女か?」

「ひ、ひど!お前、俺に向かって
 そんな口聞くなよなぁ!」

「だから、それがうっとーしいんだよ!」

「じゃあ、なんでずっと、
 誰もいない席を睨んでんだよ?」

「はぁ!?睨んでなんかねぇーよ!」

「うっそだぁあ!」

「うそじゃねぇーよ!」

俺にいちいち構ってくるこいつ

名前は萩原結城(はぎわらゆうき)

チャラチャラ仲間で女好き

そんで、こいつと俺の関係も

結構奥が深かったりする

んで、こいつも

「おい、こっちの話も真面目に聞け」

「あぁ?何だよ、どいつもこいつも」

「うるさい、黙れ、ふざけるな」

毒舌ヤローの夜神千歳(やがみちとせ)

あだ名は千(せん)とか、

ちーとか呼ばれてる

こいつは根が真面目すぎて、

頭もいい

俺や結城とは違う分際

でも、俺はこいつが好きだ

や、ちげーぞ!

友達として好きなんだからな!?

決してBLとかじゃねぇーから!

・・・ま、俺ら3人は

いつも一緒にいる、結構訳ありだが

「・・・とにかく、
 あれから一週間たった
 目を覚まして、学校に来たら
 転校生をこっちに誘い込む」

「わぁーったよ」

「頼むぞ、大地」

「了解ー」

いつもながら、

千歳は上から目線で、

物事言い命令系で話す

女共はそれがいいんだ、

とか言いながら

千歳の周りをうろつく

あいつが廊下に出ると、

女の悲鳴が聞こえる

「きゃぁああ!千歳様ぁあ!」

「かっこいいー!握手してえ!」

女嫌いのあいつは嫌そうな顔をして、

廊下を歩いていった
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