小さな豆子は霊能力者!? ―マイ・プレス―

心ではウソはつけない

心は素直だ、今、この心の声でさえ、

大ちゃんにはわかってしまうんだ・・・

「じゃ、豆太はゆっくり休みなー」

大ちゃんはベットから降りて、

私を再度見て、こう言った

「ついでにキスと接吻の意味、
 辞書で調べておくんだぜー?」

「え、何で?」

さすがの私も聞き返す

なぜ、そんな事を

調べなきゃいけないんだろう、と

「決まってんだろ、そんな事」

そう言い、私の頭をポンポンとし、

「じゃあな」と言って

保健室を颯爽と出て行った

「・・・変な奴」

・・・ていうか、

私ってツンデレ・・・なのかな

ちょっとそこが気になった

でも、大ちゃんの前じゃ

素直になれない自分がいるのも確かだった

そして、何だったんだろ、あの気持ち

ドキドキして胸がキューってなった

ビックリしてアワアワして・・・

そしてもどかしくて・・・

初めてがいっぱいのこの気持ち

わかんない、私、おかしいのかな・・・

や、違うね、うん、絶対違う!!

緊張してただけだ!!

この15年間、

私の周りには男の子はいなかった

まぁ、いろんな事情があって、

集団行動とかにも入らなくて

いつも個人で、

一人ぼっちの15年間だった

でも15年目にして、入った集団の中

んで、男の子

すべてが始めてで緊張してたんだよね

・・・きっと

そう自分に言い聞かせて、天井を見つめた
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