小さな豆子は霊能力者!? ―マイ・プレス―

大地side

「大地ー?どしたの?」

色葉が俺に聞いた

「ああ、あのチビが勝手に行っちまいやがった」

「えー!?どこに!?」

「さぁーな、知んねーよ」

「知らないって、超能力使いなよ?」

「お前な、俺の能力しってて言ってんのかよ?」

「え、知ってるも何も大地の能力は・・・」

「本人に触れないと心が透視できない、だろ?」

千歳が首を突っ込んできた

「そのとおりー、

俺は触れねーと透視できねーんだよ」

サイコメトラーだからな

物に触れないとさっぱりわかんねー

アイツが通っていった道や

触った物に触ればわかるかもしんねーが、

アイツの心理は読めねー

「つか、お前と鈴可のほうがわかんだろ?」

「まあ・・・でも雑念多すぎて無理ー」

人が多いところでは集中力を切らされるってかー

「静かなとこじゃないと、

集中できないの、わかった?」

「へーへー」

「でも心配ね、大丈夫かしら?」

「確かに、見るからに危なっかしいし、

小豆ちゃんだし」

結城の言いたい事は重々わかる

「いーよ、お前らは帰って」

「え、大地、どうすんの?」

「俺はどうせ本部行かなきゃいけねーんだ、

奈緒姉にコレ渡さねーといけねーしよ」

さっき鈴可から受け取った書類を

みんなの前にチラつかせた

「そう、なら任せようかな、

電車もそろそろ本数少なくなってきたし・・・」

ここは車の交通量は半端ねーが、

電車の数は少なかった

「まー大地いれば大丈夫でしょ」

「困ったら呼べよな、大地」

「別に困らねーから心配ねーよ」

「かもな、じゃ、また明日」

「ああ、気ーつけてなー」

そしてみんなは電車へと足を進めていった

さーて、あのバカを追いかけるか

ここで大人しく待っている程、

俺は冷静じゃねーからな

大体、あのチビ助の

行きそうなところくらい分からー

どうせアイツ・・・
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