小さな豆子は霊能力者!? ―マイ・プレス―

...俺を信じろ

「・・・というわけだったの、
　　ごめんなさいね、小清水さん」

「は、はぁ・・・」

入学式を終えて

帰り支度をしていたころ、

担任の栗田桃実（くりたももみ）先生、

通称、栗桃（くりもも）から

職員室にお呼び出しをされた私

エスカレーター式の学校で、

転校生扱いをしなかった事に対して

先生は私に謝ってくれた

や、それは別にいいんだけどさ・・・

問題は・・・

「おい、チビ豆」

・・・大野大地と言う、デカ男

「・・・」

「あら、大野くん、丁度よかったわ、
　校門まで小清水さんを
　案内してあげてくれる？」

「えぇー、栗桃、俺、暇じゃないんだよね」

「十分、暇そうに見えるけど？」

「はいはい、別にいいっすよ、ついでだし」

「じゃ、よろしく頼むわね」

「うぃーっす、じゃ、失礼しました」

ガラッとドアを閉めるデカ男

「で、何でお前が職員室にいんだよ？」

や、それはこっちのセリフだよ！

「・・・別に、ただ先生に呼ばれただけだし」

「あっそ」

つ、冷た！

話し振っといて、そりゃないっしょ！

「あ、あんたこそ、何で職員室にいたの？」

小さな抵抗をしてみたり・・・

「俺も栗桃に呼び出しくらったんだよ」

「へぇ・・・」

「今日、遅刻したことで、
　叱られると思ったんだけどよ、
　まさかお守りを押し付けられるとは・・・」

お、お守りですと！？

・・・口悪いなぁ、この人・・・

「なぁ、お前、今、
　俺のこと口悪いって思ったっろ？」

「えぇ！べ、別にそんなこと思ってないし！！」

な、この人何！

私の思ってた事、わかっちってる！？

怖・・・

「怖かねぇーよ、
　お前の思ってる事なんざ、
　触らなくても伝わってくるし」

「へ！？ど、どういう事・・・」

「何、お前だって同じだろ、
　一目でわかったぜ」

「な、何が・・・」