オレらは青春爆走中【完】


――…


「で、その後どうしたんだ??」



オレは、冷静に話の続きをうながした。




『…』


英介も無言で三田村の話に注目している。



『いや…特にっていうか…それだけなんだけど…』




「じゃあ、墓参りに行って帰ったってこと?…なら、その後の藤条の様子はどうだったんだよ?」



『いや、それがさ!!フツーなわけ!てか、ビックリするくらいいつもと同じでさ〜』



あははと笑いながら三田村は答えた。



笑い事じゃね〜っつうの



「なんだよ…お前が珍しく、真剣に話すから期待してたのに…」



はぁ、とため息がこぼれた。



と、その時、



『…いや、案外、三田村の話が関係あるんじゃないか?』



今まで黙って何かを考えていた英介がおもむろに口を開いた。



「…藤条のお母さんのことか?」



オレの問いかけに英介は頷きながら話はじめた。




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