オレらは青春爆走中【完】
あぁ!そのこと…
ちらりと藤条を見たオレに三田村も視線を藤条にうつした。
『は、隼人!?お前、体大丈夫なんか??』
ようやく藤条の存在に気付いたらしい三田村は、慌てたようにオロオロとし始めた。
すると、
『…三田村、中島……その……心配かけて…悪かったな…』
その藤条の言葉に三田村も英介もカチンと固まる。
ぷっ…マジ、ウケる…
固まった2人の表情に笑いをこらえるのが一苦労だった。
しばらくして、三田村が目を見開いたまま藤条に近づいた。
『…ど、どうしたんだ……隼人…いったい…な、何があったんだよ…』
『別に』
心配そうな三田村に対して、藤条は、さっきまでの素直さを感じさせないくらい素っ気なく答えた。
『………オレたち、今日お前のことかなり心配してたんだけど……もう大丈夫そうだな』
今までのやりとりを黙って見ていた英介が笑みを浮かべながら言った。