オレらは青春爆走中【完】
松田Side
ダン、ダン、……シュパッ。
「よっしゃああああ!!!」
オレの叫び声が体育館中に響き渡った。
中島のスキをついてオレが放ったボールは、きれいな弧をえがいてゴールの中にすいこまれていった。
オレは、中島からゴールをうばった嬉しさから飛び跳ねながらガッツポーズをした。
『…お前、何者…?』
そんなオレの後ろから体育館の床に座り込み、肩で息をしている中島が目に入った。
「は?自己紹介の時に言っただろ??」
意味がわからないオレは、顔を歪めながら答えた。
『…あのさ、もう一回フルネームと出身中学教えてくんない??』
中島が真剣な表情でオレを見ていた。
「……?南中学出身の松田宏樹。」