オレらは青春爆走中【完】
『よろしくね?隼人くん、英介くん。』
「…てか、姉貴…何でここにいんの?学校は?」
オレは、ふと疑問に思ったことを沙友里に聞いた。
すると、今まで楽しそうに話していた沙友里は、嫌そうに眉をよせた。
『……たのよ…。』
「は?」
『彼氏に二股されてたの!!』
ムカつくったらありゃしないわ。と憤慨する沙友里に対し、オレをはじめ、三田村や藤条、英介までもが口をぽかんと開けて沙友里を見つめていた。
『アイツ、昼休みに私が教室行ったらいなくて…探してたら空教室で知らない女とキスしてたのよ!!腹立つったらないわ!!』
「そ、それで…姉貴どうしたの?」
『あぁ、ムカつくから蹴りの一発くらいお見舞いしてやろうと思ったんだけど、チャイムに邪魔されてね…あんなやつと同じ空気吸いたくなかったから早退してきたっていうわけ。だからアイツまだ浮気がばれてないと思ってんのよ。』
そういうと、沙友里は、英介が頼んだポテトを勝手に食べはじめた。
…てか、いつの間にポテト来たんだ…。
内心、どーでもいいことを考えるオレに対し、隣に座っている三田村はというと…
『な、なんてヤツだ!こんなにかわいい沙友里さんを悲しませるなんて!許せん!!』
かなりご乱心の様子。
…そう言えば、三田村昔から姉貴慕ってたもんな〜
『さっすがゆーと君、わかってくれるのね!?』
三田村の言葉に目をキラキラさせる沙友里。
『えぇ!もちろんです!!沙友里さんの怒りが納まらないのも当然です!!そんな男沙友里さんのほうからふってしまったほうがいいですよ!!』
『そうよね。アイツには、ほんとーに愛想つきたわ。でも、ただフルんじゃおもしろくないし…何かいい考えないかしら…。』
そう言って、沙友里は、ふと、横に座っている藤条と英介に目をやった。
そして、数秒何かを考えていた沙友里は、いきなり目を光らせた。
『そうだ!いいこと思いついちゃった!!』