オレらは青春爆走中【完】
『もう!なんていい子たちなの!!お姉さん感激!!』
沙友里は、嬉しそうに笑う。
…藤条は、かるく脅してたように見えるのはオレだけだろうか…。
『じゃ、まず、作戦を説明しまーす!まず、私が彼氏をここに呼びだすから、タイミングを見計らって私の所に来てくれればいいよ!そしたら、実は、あんたみたいな二股やろーよりもカッコいい彼氏が出来たから別れてって。私のほうから切り出すから。ふふ、アイツの間抜けヅラみるの楽しみ〜』
ふふふ、と楽しそうに笑う沙友里。
すると、藤条がこう言ったんだ…。
『松田のお姉さん、どうせなら徹底的にやっちゃいません…?』
…と。
藤条の言葉に何かを感じたのか沙友里は、いきなり真剣な顔になった。
『…何か作戦がありそうね…詳しく聞かせてちょうだい、隼人くん。』
『えぇ、まずですね…』
こうして、魔王と魔女(もう…そうとしか見えない…)は、怪しげな計画を練っていった。
『面白そうですね…オレにも聞かせてください。』
とうとう、英介までもが2人の毒牙にかけられたようだ…。
楽しそうに計画を練る3人を横目で見ながら、これから、この3人の作戦にかかると思われる姉貴の彼氏に対して、オレは、同情の気持ちが芽生えたことは、言うまでもない…。