オレらは青春爆走中【完】
『え?え?さ、沙友里…』
泣き出す沙友里に慌てるあっくん。
すると、
『まぁ、あの男の子二股かけてたらしいわよ…あんなかわいい彼女いるのに最低ね…ヒソヒソ。』
『本当にね!最低よ!』
ここでエキストラの皆様が参加する。
…みんな、怖いよ…。
演技だとわかっているオレすらをも怯えさせるエキストラたち。
『ヒック、ヒック…』
そして、未だに泣き止まない沙友里。
『な、え、ちょ?』
周りの客(エキストラ)の反応にあっくんは、動揺を隠せずにいた。
と、その時、
ウィーン
『沙友里!』
『さゆっ!!』
自動ドアから2人のイケメン(藤条、中島)が登場した。
『っ、隼人。英介。』
沙友里は、いきなり、入ってきた2人に驚いて目を見開く。
『だから言ったろ?こんなクズ男なんかやめて、俺にしろって?』
そう言って、藤条は、沙友里を抱きしめた。
…藤条キャラちがう
『…キミがさゆを泣かせたわけ?……どーでもいいけど、はやく誤ったら?』
低い声で英介があっくんに威嚇する。
…英介マジ、怖い。
あっくんは、いきなりの2人のイケメンの登場に驚く暇もあたえられずに、威嚇され、すでに半泣き状態。
『…いいのよ…2人とも。ありがとう。』
ようやく泣き止んだ沙友里は、立ち上がって、2人を見つめた。
『さ、沙友里…?』
あっくんがおそるおそる、沙友里の名前を呼ぶ。
『なに?あっくん?』
ニコリとかわいらしい笑みを浮かべる沙友里に安堵したのか、
『悪かった…つい、出来心で…』
あっくんは、あまり悪びれもせずに頭をかきながら言った。
『…ふふ?つい…出来心…?……笑わせんじゃないわよ!!!あんたみたいなヤツこっちから願い下げだ!…てか、いつまでここで恥をさらし続けたいわけ?私には、隼人と英介がいてくれるわ。あんたなんか用済みよ。……てことで、別れましょ?』