続・恋雪
「嫌ならバイトもしなくて良いのよ?
裕福じゃないけれど、きちんとしたお金はあるわ。」
「いえ…したいんです。
私、バイトがしたいんです。」
私はこの町へ来てバイトをした。
今までの親戚の人達はバイト代を受け取ってくれたけど、藤原夫妻は絶対に受け取ってくれなかった。
だから私はバイト代をもう少しためて、遠子さんと正さんにプレゼントをしようと思っている。
「じゃあ、空ちゃん。今日は空ちゃんの大好きなシチューを作るから手伝ってくれる?」
「はい。」
―――久しぶりに心の底から笑えた気がした。