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どこからか聞こえてくる声に違和感を感じながらあたしは日花梨先輩とハイタッチを交わした。

あの声は誰の声?

さっき、あたしって言った?

 「愛華、次。」

 「あ、はい。」

集中しなきゃ。

ココで勝ったら関東でシードが取れる…。

…っ日花梨先輩と全国に…!

 「0-1!!」

中島さんが深呼吸をして、空を仰いだ。

スライス回転のかかったサーブ。

前につくためにストレートにロブを送った。

すかさずあたしはポーチを警戒する。

あの角度から中島さんはシュートを打てないわけでもない。

あの人なら必ず…。

 「っ!!!」

あと一歩、あと一歩…まだ足りない?

 『自分を信じて。』

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