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欠如
足跡
ゲームはファイナルまで縺れこんだ。
藤本先生がここでベンチに入ってきた。
男子の試合はどうなったんだろう?
そんなことを気にしている場合じゃないけど、やっぱり気になった。
「ここで勝てば決勝か…。」
先生のよく通る声で我に返った。
「…はい。」
タオルで汗をぬぐった。
「こっからは気力で戦ってけ。
とにかく全力でやれよ!!」
「はい!!」
そうだ…決勝…。
関東行きが決まっても試合はまだ終わってない。
あたしと日花梨先輩が目指してるのは全国で優勝するってこと。
…こんなところで負けてられないんだよ。
「今までの戦い方で問題ない。
ミスしてもいい。
挑戦していけ!!」
深呼吸をして大きく返事をした。