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海斗がやけに興奮している理由…。
それは…。
「…やっぱ藤乃宮かなぁ。」
「え?」
2年生の春。
あたしと海斗は同じクラスになった。
今まで同じテニス部ってだけでほとんど話したことがなかった。
あたしと海斗に、教室の掃除当番が偶然にも割り当たった。
「藤乃宮高校。
テニス続けんならやっぱここでしょ。」
「もうそんな先のこと考えてんの?」
海斗がモップで集めてきたゴミをあたしは箒とちりとりですくった。
「あー…。
…日花梨は?」
初めて名前を呼ばれたとき、あたしドキってした。
海斗は…
あたしの目を真っ直ぐにみて名前を呼んだんだ。
「まだ…考え中かな。」