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蓮side


 「…いい加減離せよ。」

 「…その前に一発殴らせろ。」

 「は?」

返事も待たずに俺は歩斗の頬を殴った。

もちろん軽ーく…のはずだった。

 「いって…。
  ふざけんなよ、蓮!
  いきなり殴るとか神経どうかし
  てんじゃねぇの!?」

どうやら逆鱗に触れてしまったようだ…。

 「そんなに痛くなかっただ…。」

一瞬…何が起こったのか全くわからなかった。

とりあえず、右頬がめちゃくちゃ熱い。

…ジンジンしてる。

 「お返し。」

…抑えろ、俺…。

このままだとただのガキのケンカだ。

俺はケンカをしにきたんじゃない…。
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