enjoying!
「次、ストロークからローボレー!」
タイマーが鳴って、高校生はゾロゾロと動き出した。
次のメニューの指示が出る。
「…面白いね、君。」
「え?」
「俺もまったく同じ考え。」
ただ純粋に嬉しかった。
凄い人に初めて自分を認められたような気がして…。
突然、誰かがあたしを肘でつついた。
「あ…。」
あたし達と違う列で練習してた佐伯先輩だ。
「お前、木下さんと何話してた
んだよ?」
「え…?」
「全国行くような人からアドバ
イスとか、お前だけズルイよ!」