enjoying!

　「はぁ？
　　笹嶋に？」

　「別に変な意味じゃないよ？
　　最近会ってないから…。」

…明らかに機嫌悪くなったでしょ、今ので…。

あたし最悪。

　「…これ以上なんか言ったら歩斗
　　怒るからやめた。」

　「別に怒んねぇよ。」

　「嘘だ。
　　いっつも航希君の話したらキレる
　　くせに。」

…ちょっと待って。

なんであたし意地張ってんの？

別にこんなことくらいで…。

　「そりゃそーだろ。
　　愛華に手ぇ出すし、愛華なんて名前
　　で笹嶋のこと呼ぶし…。」

　「手出されたとか…別に告白されただ
　　けだよ。」

歩斗が急に立ち止まってあたしの右手を掴んだ。