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 「…うん。」

あたしも何なの?

緊張してとっさに言葉が出なかった。

うんって何?

 「オレ、笹嶋みたいに優しくねぇ
  し…。
  頭も悪いし、さすがに笹嶋には
  勝てるトコあんなねぇけど…。
  愛華のこと好きな気持ちだけは
  負けるつもりねぇから…。
  だから…その…。」

一生懸命。

真っ直ぐすぎるよ。

 「歩斗のバカ。」

次の瞬間、あたしは歩斗に抱きついていて…。

 「なんで航希君と比べんの?
  歩斗は歩斗でしょ?」

もう本当泣きそう…。
 
 「あたしは…あたしもずっと歩斗
  だけだったんだから。
  あたしも歩斗が好き…。」

3時7分。

…手を繋いで学校へ向かう。





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