enjoying!

 「やっぱ…桃林いいな。
  俺、桃林のテニス好きだよ。」

 「あたしも大好きです。」

本部から航希君の名前が呼ばれた。

 「俺も軽く全国決めてくるかな。
  ゆるーく応援してて。」

 「ゆるくですか?」

あたしは思わず笑ってしまった。

 「そ。
  どうせ勝つから。」

航希君はそう言って、あたしにひらりと手を振った。

 「自意識過剰すぎ。
  …頑張ってくださいね。」

あたしに背を向けて歩き出した航希君。

その背中はオーラに包まれていて、やっぱりカッコよかった。

 「愛華ー!!
  先生からアイスの差し入れ!」

 「マジですか!?」

日花梨先輩の声が聞こえる方に走り出す。

 「気前いいですね!
  太っ腹ですね!」
  
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