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一直線
「あー、疲れた。」
バスが学校に着いた。
あたし達はここで各自解散。
いつものことだ。
「早く帰ろうぜー。
めっちゃ腹減ったー!」
歩斗がそう叫んだと同時に、歩斗のお腹が鳴った。
「そーいえば、歩斗のパパ達…。
いつ帰ってくるの?」
歩斗の足が止まった。
「…今年中は帰って来れないらしい。」
…マズイ事聞いちゃった…。
「あ、いや…。
でもさ、家政婦とかいるし。
最近は部屋の掃除もしてくれるよう
になってるし。
別に困ってない。」
蓮が軽く溜め息をついた。
「歩斗。
そろそろ限界なんじゃねぇの?」
「限界?」
…そっか、歩斗は家に帰っても誰も「おかえり」って言ってくれる人がいないんだ。